北杜夫「どくとるマンボウ昆虫記」(新潮文庫)

 私にとって北杜夫という作家のイメージは、紆余曲折して妙な感じになっています。
 最初に読んだのは、中学の夏休みの宿題で「船乗りクプクプの冒険」。おそらく題名か表紙の絵かが子供っぽかったから選んだのだと思いますが、ちっとも中身を覚えていません。その時の記憶から、なんとなく子供向けの作家のようなイメージを持ってしまいました。
 次に読んだのは、なんと一昨年あたりだったか兄にお借りした「楡家の人々」。これは読みごたえがありました。そして、ちっとも子供向けではなかった。(笑) 「北杜夫って、こういうのを書くのか。」と初めて知りました。
 そして今回、ようやく「どくとるマンボウシリーズ」の一作にたどり着きました。最近、身近な昆虫にちょっかいをだしているので当然のことかもしれません。しかしさすがドクトル。詳しい詳しい。昆虫のことだけでなく、いくつか戦争前後の憶い出話も入っていて、最後まで飽きずに読み通せました。
 この本で初めて名前を知ったのが、ヨツコブツノゼミ。ツノゼミって、とんでもない姿をしているのですね。実際に見てみたいものです。

どくとるマンボウ昆虫記 (新潮文庫)
[PR]
by oktohru | 2015-09-24 23:16 | 読書 | Comments(0)


<< 第17回東京国際音楽コンクール... 二ノ宮知子「87CLOCKER... >>